テレビ朝日 目算狂う新聞株「持ち合い」

村山社主株の受け皿になって、今や第3位株主だが、つっかい棒どころか、系列局の不振で「地デジ危機」。

2010年1月号 BUSINESS [企業スキャン]

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「毎年100億円ぐらいずつの広告収入がドカン、ドカンと減っていった」と、1年前の正月に悲鳴に近い年頭あいさつをした秋山耿太郎・朝日新聞社長だが、2010年版の年頭あいさつはどうなるのだろうか。09年3月期は創業以来初の最終赤字を計上、その苦境は今期もけっして好転したとは言えない。その朝日の年頭あいさつには秘密がある。毎年、発表される時、冒頭が削られるのだ。必ず「社主ご両家のご繁栄をお祈りしたく」と始まることを、外部の人は誰も知らない。オーナーに額ずく使用人の姿を彷彿とさせるが、それがよほど嫌なのか、恥じてこっそり削るところに朝日新聞経営陣の屈託が浮かびあがる。

朝日放送にも2.31%譲渡

年頭あいさつに先立って12月10日、朝日新聞社の筆頭株主、村山美知子社主(89)が保有する同社株の移動を朝日新聞が発表した。発行済み株式数の2.31%にあたる7万4千株を、関西を基盤とする朝日放送(大 ………

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