アップル「OS無料化戦略」の波紋

2009年12月号 連載 [IT万華鏡]

  • はてなブックマークに追加

「OS内の広告」――米アップルが08年4月に出願していた特許の詳細が明らかになり話題を呼んでいる。言葉のとおり、OS内で広告を見せ、広告の表示中はOSの機能を無効にするという技術だ。表示されるのは音声または映像の広告で、広告の終了とともにOSの機能は元に戻る仕組み。OSは端末の挙動を司る心臓部だから、ユーザーは否応なしに広告を目にすることになる。もちろん、特許の出願=即実用化ではない。アップルも「ユーザーに広告付きのディスカウント製品を提供する手法のひとつ」とだけ説明。それでもこの特許が話題となったのは、高額かつ数年おきのバージョンアップが必須なOSの無料化へとつながる一石になるからだ。アップルが抱えるハードウエア群のうち、収益の柱となりつつあるアイフォーンのビジネスモデルのミソは、端末の販売による収入ではなく、通信費と同機で楽しめるソフトやコンテンツ ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。