亡き胡耀邦の見果てぬ夢。命日に行事はなく、古傷に触れられぬよう、海外でも動員をかけて口封じ。
2009年6月号 GLOBAL [置き去り中国政治改革]
4月15日は、中国共産党の総書記だった胡耀邦が逝って20年目にあたった。胡耀邦は1915年に湖南省瀏陽に生まれ、80年に党総書記に就任、89年4月15日に心筋梗塞で世を去った。89年6月4日の「六四事件」(天安門事件)の民主化運動は、胡の追悼を皮切りに始まったものだった。私は当時、学生リーダーの一人として、5月19日にハンガーストに入り、自らの命と引き換えに学生と政府の交渉を打開し、中国の民主化を進展させようと夢見ていた。当時の自分はなんと純粋だったのだろうと思うし、あの当時こそ自分の生涯で最も誇りに値する時期だったと思う。私は病院で応急措置を受け20時間後にようやく生命の危機を脱した。81年、16歳の時に政治活動を行ったかどで解放軍に処刑されかけたことと、89年のハンストによるこの自殺未遂の経験で、私は仏教を信仰し始め、生死や今生、来世について他人とは考えを異にす ………
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