「衆院議席2ケタ」に命運懸ける福島社民党

2009年4月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]

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「新自由主義、カジノ資本主義は破綻した。今こそ社会民主主義の考え方が必要だ」。福島みずほ社民党党首は、2月28日、東京・社会文化会館で開かれた同党全国代表者会議で、いつにも増して力を込めて訴えた。同党の衆院議席は7、参院の5を足しても12議席。代表者会議では何としても衆院選で2ケタ台の議席回復と比例得票450万票以上の獲得を目標に掲げた。

『蟹工船』ブームに乗って党員と機関紙の購読者を増やしている日本共産党に比べ、社民党の出遅れが目立つ。このままでは選挙協力や連立政権参加問題で民主党に呑み込まれ消滅しかねないと、執行部は強い危機感を抱いている。反自民では民主党と共闘しつつも、政策的な違いをいかに鮮明に打ち出すか。福島党首が「社民党は地方の切り捨て、働く人の切り捨て、社会保障とりわけ医療や介護、障害者の切り捨てはおかしいと主張してきた。『小泉改革は生ぬるい』などと批判してきた民主党とは違う」と強調したのも当然だろう。連立政権参加問題をめぐっては、都道府県代表者から「選挙が終わってからの話。選挙前に党から言い出すべきではない」との異論が噴出したが、「橋本内閣以来の入閣を果たし、存在感を示す以外に再生の道はない」(幹部)のが実情であり、執行部の舵取りが注目される。

   

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