東芝「西田神話」の化けの皮

フタを開ければ総合電機メーカーで唯一の赤字転落。時価総額でも三菱電機の後塵を拝する体たらく。

2008年10月号 BUSINESS [裏目に出た「選択と集中」]

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我が国の経営者がこぞって唱える「選択と集中」。バブル経済後の「失われた15年」に膨張した「設備・人員・負債」をスリム化する際のお題目となったが、今では陳腐な常套句と化している。そもそも「選択と集中」は収益改善の手段であり経営の目的ではないはずだ。このところNECやキヤノンで「『選択と集中』の失敗」が囁かれてきたが、その最たるものは「哲人」社長、西田厚聰(64)が率いる東芝にほかならない。「東芝、200億円赤字」の見出しが日経新聞朝刊1面に躍ったのは7月24日。2008年4―6月期(連結)の営業損益が前年同期の212億円の黒字から赤字に転落する決算予想を報じた。その5日後の決算発表の席で明らかにされた4―6月期の連結営業赤字は242億円、部門別でみると半導体の赤字302億円が何より目を引いた。巨額赤字の元凶となったのは、NAND型フラッシュメモリーとシステムLSI。フラッシュメ ………

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