「福麻戦争」の命運握る与謝野馨

衆院解散・総選挙含みの臨時国会日程も経済対策次第。「司令塔」はどちらにつくのか。

2008年9月号 BUSINESS

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「公共事業を中心として、財政出動で有効需要を無理やり創出する手法は採らない。理念、哲学が必要だ」月例経済報告で回復の実感なき景気の基調判断を「足踏み」から「弱含み」へ転換した8月7日。経済財政担当相・与謝野馨は記者会見で、経済対策を急ぎながらも「バラマキはやらない」と言い切った。その直前、旧知の総務次官・滝野欣彌が与謝野に探りを入れていた。国債発行30兆円枠や11年度に国と地方のプライマリーバランス(基礎的財政収支)を黒字化するという小泉政権以来の財政健全化目標。自民党幹事長・麻生太郎は5日、目標先送りをぶち上げていた。滝野「幹事長とは調整済みですか」与謝野「何も相談していない。経済対策はやるが、財政再建も守る」「麻生・与謝野蜜月」説は虚像なのか――。麻生と微妙に一線を画す与謝野の言葉は霞が関を駆け抜けた。8月2日の土曜日に苦心の改造内閣を発足さ ………

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