2008年5月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
松下電器産業が東芝と共同出資で02年に設立した東芝松下ディスプレイテクノロジー(TMD)の完全子会社化に向けて動き出した。現在の出資比率は東芝が60%、松下が40%で、東芝が実質的に支配しているが、松下が東芝の分を買い取ると見られる。TMDは次世代ディスプレーの最有力候補である有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)の開発で先行しており、技術的な蓄積は有機ELテレビを発売済みのソニーと並ぶ水準にある。この技術を手に入れて有機ELテレビを早期に事業化する目論見だ。東芝の西田厚聰社長は昨年12月、シャープから液晶パネルを調達する契約を交わした際、有機ELは消費電力や様々な性能で液晶に劣ると判断した。09年中の大画面有機ELテレビ事業化も断念しており、有機ELに賭けてきたTMD内にも沈滞ムードが流れている。東芝はキヤノンと共同で進めていた薄型ディスプレーのSED(表面伝導型電子 ………
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