柏崎原発「不都合な真実」

紙一重で夏の大停電は回避できた。が、再開に3年となれば、核燃料サイクルまで狂う。

2007年10月号 DEEP [日本の電力危機]

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誰も触れたがらない。政府も東京電力も、水を打ったように静まり返っている。だが、そろそろ沈黙を破って語るべき時だろう。新潟県中越沖地震に直撃され、全7基が運転を停止したままの柏崎刈羽原子力発電所の不都合な真実を――。7月16日の地震発生から早くも2カ月。死者11人、負傷者1900人以上という大災害の記憶も、被災者の日常が回復するにつれて記憶から遠のいていくが、エネルギー政策を担う経済産業省の官僚、電力会社の面々はあの日からずっと暗い顔である。柏崎原発の停止はそれほど深刻な衝撃を与え、エネルギー政策に根本的な見直しを迫っているのだ。伏せられてきたことがある。地震発生当日に起きたドタバタ劇――それも総理、安倍晋三と経済産業相、甘利明の“主演”。参院選前に暴露されていたら、ふたりとも大敗のA級戦犯になっていたろう。午前10時13分、地震発生とともに柏崎原発は、起動中 ………

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