北山禎介氏 三井住友フィナンシャルグループ社長

「飛ぶこと必ず高し」で危機克服

2007年5月号 連載 [経営者のひきだし 第13回]

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「伏久者飛必高」(伏すこと久しき者は、飛ぶこと必ず高し)長い間うずくまって力を蓄えていた鳥は、ひとたび飛び立つとき、必ず高く舞い上がる。「たとえ逆境にあっても、将来に向かって静かに学んでおけ。そうすれば、必ず飛躍の好機がやって来る」との教えだ。リーダーに欠かせない、ある種のポジティブ思考である。江戸時代、処世の書として読まれた『菜根譚』にあり、筆者は中国・明朝末期の儒者である洪応明(字は自誠)だ。バブルの崩壊、株価の暴落、巨額の不良債権の続発――世紀を跨いだ15年、日本の銀行は暴風雨にさらされ、ひたすら身を縮めていた。それがいま、大手銀行の収益は、あのトヨタに近づくまでになる。この間、どんな難問に直面しても「必ず、答えはある」と語り続け、「飛必高」を期してきたのが、この人だ。北山禎介さん。三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)の社長で、傘下 ………

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