KKRなど海外ファンドが日興プリンシパル・インベストメンツに食指

2007年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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 利益の水増しが組織ぐるみと認定され、上場廃止の危機を迎えた日興コーディアルグループで、不正の舞台となった投資子会社、日興プリンシパル・インベストメンツ(NPI)に対する買収提案が持ち掛けられている。買い手は、世界最大級の投資ファンド、米コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)など海外ファンドが有力視されている。特にKKRは日本市場に参入以降、「目立った成果を上げていない」(投資銀行)と焦っていることが背景にある。

 NPIは、06年3月末時点の累積投資額は5600億円超と国内系では最大規模を誇る。西武ホールディングスなど高利回りが期待できる投資先も数多く抱えており、海外ファンドにとっては投資妙味がある。M&Aの仲介者が買収提案を持ち込んだ先は、「親会社の日興コーディアルではなく、みずほフィナンシャルグループなどメガバンク」(米銀行幹部)。M&A業界は、すでに日興の自力再建断念を織り込んでおり、日興救済の有力なスポンサー候補であるみずほなどメガバンクにNPI買収を申し入れた模様。

   

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