シャープ「亀山第2工場」の躓き

死亡事故多発に加え、地元で「反シャープ運動」が台頭。わが世の春もこれまでか……。

2006年9月号 BUSINESS

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 6月14日、三重県亀山市のシャープ亀山第2工場で死亡事故が起きた。液晶パネルからテレビ本体までを一貫生産するこの工場は当時、稼働開始に向けた建設作業の最終段階を迎えていたが、液晶パネルをサイズ別に振り分ける機械を調整していた際、突然、同機がレールの上を走り出し、作業者の下半身を挟んだ。約4時間後、作業者は帰らぬ人となった。 昨年7月に始まった同工場建設での死亡者は3人にのぼる。同年11月には大型換気扇の設置工事中に作業員が転落死亡。今年2月には荷物用エレベーターの調整中に別の作業員が頭を挟まれ落命した。死亡事故の続発は、工事を請け負った会社の管理責任であるとシャープ本社はどこ吹く風だが、それだけだろうか。地元の評判はガタ落ちだ。液晶テレビ生産では世界最先端と自画自賛する拠点に、「『殺人工場』の陰口がつきまとう有り様だ」(亀山市関係者)。 一時は ………

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