関西電力vs.大阪ガス「越前市ガス」逆転買収の真相

大ガスの北陸進出の野望を挫く高値落札。関電会長人事と地元対策が絡んで……。

2006年6月号 BUSINESS

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 福井県嶺北地方の中部に位置する越前市――。昨年10月、武生市と今立町が合併して誕生した人口8万7700人の小都会である。特産品は和紙と打刃物。水上勉の叙情小説『越前竹人形』の舞台として知られる、北陸の古都が、公営ガス事業の民営化を巡って揺れている。 2月21日、市長の奈良俊幸がガス事業の譲渡先を発表した際、市議たちは驚きを隠さなかった。譲渡先が当初、市が内定した大阪ガスではなく、関西電力を中心とするグループに変更されていたのである。そのうえ、関電の買収額が38億円と、市の譲渡試算額24億円を大きく上回っていたからだ。 越前市ガスの需要家数はわずか6200件。2005年3月期の業績は売上高4億9千万円に対し、1億4900万円の最終赤字。01年に大ガスからLNG(液化天然ガス)供給を受け、プロパンガスから天然ガスへ転換したものの、その設備の減価償却と金利負担が響き、6億3900万 ………

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