2006年5月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
金杉明信社長が病気療養のため、急きょ社長に昇格したNECの矢野薫副社長。唐突な印象を受けたが、同社の経営不振に業を煮やした住友グループ、とりわけメーンバンクの三井住友銀行の「ご指名」があったようだ。 金杉前社長は、西垣浩司元社長が自らの退任と引き替えに関本忠弘前相談役に引導を渡した内紛の最中に、後を託された経緯があり、もともとショートリリーフと見られていた。後継社長の「本命」は中村勉取締役常務執行役員だったが、同氏が携帯電話端末事業の赤字で躓き、次に有力視されたNECエレクトロニクスの戸坂馨前社長も半導体事業の悪化で挫折。ついに矢野氏にお鉢が回ってきた。矢野氏は故小林宏治氏、関本氏に連なるNEC「本流」の通信事業出身で国際派エンジニア(東大工卒)。西垣氏が社長になる前は、「次は矢野」と目されていた。 情報システム・コンピュータ畑出身の西垣、金 ………
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