自画自賛本を上梓したが、過去最大の投資が大コケ。後任も立て直せず。迷走する名門。
2026年11月号 BUSINESS
ニコンの新体制が発足して半年がたった。「次は技術のわかる人を」という迷言を残して社長を退いた徳成旨亮会長がなお社内を闊歩し、大村泰弘社長は経営不振からの挽回策を示せていないままだ。徳成氏自慢の「CFO思考」は名門ニコンに混乱を招いただけだった。
「CFO思考」とは、徳成氏がニコン最高財務責任者(CFO)時代の2023年6月に上梓したビジネス本だ。いわく、日本企業にはアニマルスピリッツ(熱意)が足りない、CFOは企業成長を加速させる存在――。そして自らはニコンをV字回復させたと持論を展開する。徳成氏は1982年に慶大法学部を卒業し、三菱信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)に入社した。財務出身で経営企画部門という銀行エリートコースを歩んだ。最終的には三菱UFJフィナンシャルグループ(FG)のCFOまで昇りつめた。一方、徳成氏は「北村慶」というペンネームで投資指南本やファンド解説 ………
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