スクープ/腐臭が漂う小林製薬「非上場化」/罪深き「身内ディール」

買収対象会社の会長が、買収提案側の特別顧問を兼ねる利益相反。

2026年11月号 BUSINESS

「あったらいいな」のコーポレートスローガンを「都合がいいな」に塗り替えるのか。まさに腐臭が漂うディールでしかない。小林製薬が投資ファンドと組んで画策する非上場化のことである。明るみに出たのは9月24日。国内外のメディアが「小林製薬が投資ファンドと組んで非公開化検討」と一斉に報じた。会社側はファンドから提案を受け取った事実自体は認めている。構図はこうだ。日系投資ファンドの日本産業推進機構(NSSK)と欧州系のCVCキャピタル・パートナーズによるファンド連合がTOB(株式公開買い付け)で全株式を買い取り、非上場化する。CVCは、資金力に乏しいNSSKが巨額の買収資金を賄うために呼び込んだ。市場に左右されずに再建を急ぐ、というのが建前である。経営不振企業が市場から去って再建に注力する手法は近年の流行でもある。だが本質は、買収後に創業家の小林家が再出資する点にある ………

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