2026年7月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
国内中堅のキッセイ薬品工業が日本で販売する血管炎薬「タブネオス」に関する報道に患者が困惑している。新聞やテレビは背景を読み解かず、リスクを大々的に取り上げ、死者数ばかりを強調しているからだ。対象の血管炎は治療薬の選択肢が少ないため、患者団体からは「センセーショナルに報じるな」と怒りの声が上がる。タブネオスは米製薬大手アムジェンの製品。体内の細い血管が傷付くことで発熱や関節痛、難聴など様々な症状を呈する血管炎の薬で、日本ではキッセイが事業化の権利を獲得し、22年に発売した。血管炎ではステロイド投与が一般的だが、飲み続けると緑内障を発症するなど副作用リスクがある。タブネオスはそれを減らせるというのが画期的だった。だが、今年、米国食品医薬品局(FDA)は投与患者に重い肝障害が出ていることを問題視。薬事承認取得時のデータに不正があったとも指摘し、調 ………
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