知られたのは4月。巧妙な作戦で短期間にブームを起こしたが、企業としての将来は不透明。
2026年7月号 BUSINESS
「プロジェクト・グラスウィング AI(人工知能)時代における重要ソフトウェアのセキュリティー確保」――。米AI開発大手のアンソロピックが4月7日(現地時間)に自社サイトに掲載したブログのタイトルである。これが現在まで続く“アンソロピック劇場”の幕開けだった。
同社は新たな生成AIモデル「クロード・ミュトス」を開発したと公表したが、提供先を米グーグルや米マイクロソフトなど約50の企業・団体に絞り込んだ。ソフトの脆弱性を発見、悪用する能力が高く、「経済や国家安全保障への影響が甚大になる可能性がある」という理由だ。この動きにいち早く反応したのが米金融界だった。ベッセント財務長官と金融大手の最高経営責任者(CEO)が同日に緊急会合を開き、対応を協議したという。即日開催の段取りのよさに驚くばかりだが、これを皮切りに世界各地で「ミュトス対策」が重要テーマとなった。 ………
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