「変人」と自称した創業者の佐藤研一郎氏は名経営者だったが、身の丈を超えた投資連発。
2026年5月号 BUSINESS
ロームの独立経営が揺らいでいる。自動車部品世界大手のデンソーから買収提案を受け、苦肉の策として出資先の東芝と三菱電機との3社連合に動き出した。創業者の佐藤研一郎氏が死去して6年あまり。創業哲学を忘れた甘い経営判断が、ロームを苦境に追いやった。
佐藤氏は立命館大学在学中に小型抵抗器の特許を取得し、卒業直後の1954年に京都市上京区の下町で東洋電具製作所(現ローム)を創業した。抵抗器は電気の流れを調整し、電圧を下げて電子回路を安定稼働させる役割を担う。白黒テレビや冷蔵庫、洗濯機など家電製品が一般家庭に普及していった当時、小さな町工場は作れば売れる活況を謳歌した。60年代に入ると、米シリコンバレーで半導体(集積回路=IC)の民生利用が始まった。佐藤氏は英文技術誌を読み込んだ上で、67年には抵抗器からトランジスタ半導体へと事業転換を宣言した。それが今の独 ………
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