高市「超一強」のユーフォリア/木っ端みじんの「中道」/芹川洋一・コラムニスト

好事魔多し。月に叢(むら)雲、花に風。高転びに転んだ例は枚挙に暇がない。独断専行で突っ走れば国を誤る

2026年3月号 POLITICS [月に叢雲、花に風]

日本政治に激震が走った。2月の衆院選で自民党が戦後初めて単独で3分の2を超える議席を獲得、中道改革連合は壊滅的な敗北を喫した。政界地図が劇的に塗り替わった。旧民主党以来の政治リーダーも相次いで退場を促され、時代の転機を印象づけた。選挙戦も様変わりでSNSが主戦場となった。政治力学の変容で今後の高市早苗首相の政権運営には不安ものぞく。選挙期間中、すさまじいまでの高市旋風が吹き荒れた。演説会場には人だかりができて「高市さーん」の声が飛び交い、アイドル並みの人気だった。今回の衆院解散・総選挙はまるで高市の一人芝居を見るかのようだった。

高市旋風に木っ端みじんの「中道」

自民党が獲得したのは316議席。3分の2の310議席を超えた。参院で法案が否決されても衆院で再可決が可能で、憲法の発議もできる議席数だ。1986年衆院選の300議席を上回り、55年の結党以来で最多となった。14議席の取り損じも生じた。 ………

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