「京セラ・稲盛」にあって「ニデック・永守」にないもの

同じく京都を代表する企業を興した2人を比較。稀代の経営者の実相を炙り出してみる。

2026年1月号 BUSINESS

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「組織風土そのものを改革する」こうした言葉を繰り返し使って謝罪したのは、不適切会計で揺れるモーター大手、ニデックの岸田光哉社長兼最高経営責任者(CEO)だ。同社は2025年11月14日に26年3月期中間決算を発表したが、その場で岸田氏は「全ての陋習(ろうしゅう)を打破する」とも語った。陋習とは、いやしい習慣や悪い風習を意味する。

欠かさぬ九頭竜大社詣り

東京証券取引所を傘下に持つ日本取引所グループ(JPX)は10月28日、ニデック株を粉飾決算をしたり内部統制に問題があったりする「特別注意銘柄」に指定。これを受け、岸田氏は内部統制に関する改善計画をJPXに26年1月末までに提出することも表明した。審査次第では、ニデック株は上場廃止になる可能性がある。同社の企業風土は、1973年の創業以来、経営トップに君臨する永守重信氏(81)が築き上げてきたものだ。氏は現在、代表取締役グローバルグループ代表の ………

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