2025年11月号 POLITICS [権力の興亡]
権力をめぐる闘争である政治は力関係で決まる。力のもとは数だ。多数を占めるため、あの手この手の策がめぐらされる。勝てば官軍、負ければ賊軍。勝者によって新しい権力の秩序が形成される。ただ公明党が連立を離脱したように、すんなりとは行かない。その先の権力の運用でもへたをすれば、あっという間に秩序は崩れる。自民党の高市早苗総裁の誕生と今後もまたその例にもれない。
2009年の政権交代を別にして、今回の自民党の権力の興亡は久しぶりにみる全面的な主流・非主流の入れ替わりだ。最近の例でいうと「自民党をぶっ壊す」というキャッチフレーズのもと、それまで続いてきた「経世会(竹下派)支配」をひっくり返しにかかった小泉純一郎政権以来である。これまで非主流の立場に置かれてきた麻生太郎および茂木敏充の影響下にある勢力と旧安倍派のグループが高市を担いで主流の座に就いた。 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。