経産省は補助金をエサに日本勢の存在感を高める方針だったが…
2025年11月号 BUSINESS
経済産業省の念願である「パワー半導体」の再編が暗礁に乗り上げている。再編の火付け役として期待していたロームと東芝の協力関係に「すきま風」が吹いている。「ロームが投資したのはうちじゃなく、日本産業パートナーズ(JIP)だ」。東芝関係者はロームとの関係性について、こう突き放す。パワー半導体において、東芝とロームの協力が始まったのは2023年のこと。当時、経営混乱が続いていた東芝は非上場化を模索。同年12月にJIPが中心となった国内連合が東芝に株式公開買い付け(TOB)をかけ、上場廃止となった。ロームはこの際、同連合に3000億円を出資した。加えて、経産省から補助金を受け、両社は設備投資を行った。互いの生産設備を活用した生産連携にも乗り出した。さらにロームは一歩踏み込み、JIPに対し、東芝の半導体事業への資本提携も視野に入れた提携強化の協議を申し入れた。ロームは歴 ………
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