2025年10月号 BUSINESS [経済断影]
三菱商事が秋田県と千葉県の沖合3海域での洋上風力発電事業から撤退を決めた。風車など部品価格の高騰で採算が確保できず、大幅な赤字に陥るというのが理由だ。政府は洋上風力を「次世代の再生可能エネルギーの切り札」として期待をかけてきた。だが、今回の事業撤退で、期待先行だった政府の再生エネ戦略が現実的な見直しを迫られるのは必至だ。撤退を決めたのは、秋田県能代市・三種町・男鹿市沖、秋田県由利本荘市沖、千葉県銚子市沖の3海域だ。三菱商事と中部電力子会社などが企業連合を組み、国の第1弾公募に応じ、2021年12月に公募対象の3海域すべてを落札した。三菱商事連合は28年以降に洋上風力の運転を始め、3海域の発電規模は約170万キロワットに達する計画を進めていた。同社の総取りは業界内に衝撃を与えた。この入札は洋上風力に関する政府の第1弾で世間的に注目されていたこともあり、東 ………
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