勝ち筋が見えない国策半導体。「2ナノの量産は無理」との声も。化学業界からは、「ラピダス構想」発表直後から「プランB」のアイデアが出ていた。
2025年10月号 BUSINESS [次善の策]
先端半導体の試作に成功し、お披露目会を7月に、北海道・千歳市で盛大に催したラピダスだが、民間企業の出資は依然、低空飛行が続いている。世界最先端の半導体チップを本当に作れるのか、量産にこぎつけても採用するユーザーはいるのか、不安要素が多すぎて、勝ち筋が見えない。こうした中、すでに国が約2兆円を支援するラピダスを半導体工場だけではなく、最先端材料の研究開発拠点としても活用する「プランB」構想が浮上してきた。日本が世界一の競争力を持つ半導体材料だが、海外勢が猛追しているだけに楽観はできない。現在の地位を維持拡大するには、常に次世代製品でリードをとり続けねばならず、ラピダスの利用価値は大きいものとなっている。
国策半導体会社といえるラピダスは2022年のプロジェクト発表時から今日までネガティブな観測が絶えない。過去30年間も放っておいた半導体技術開発を ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。