陰るスタートアップの星/「山田メルカリ」が三重苦

進出した米国で大苦戦。国内では転売ヤーに死角を突かれ、新規ビジネスも停滞の三重苦。

2025年10月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

メルカリが停滞している。同社の2025年6月期決算は売上収益が前期比2・8%増の1926億円、連結純利益は同94%増の261億円と過去最高を更新した。連結業績全体をみると一見好調に見えるが――。

大リストラで米国事業黒字

「当初、売上収益は2千~2100億円と予想していたが目標を下回っている。10%程度の増加を目指していた流通取引総額(GMV)は4%増の1兆1209億円にとどまった。26年6月期のGMV成長率を3~5%程度に設定したのは現実路線なのだろうが、これがエコシステムの核と考えると、やはり物足りない」(証券アナリスト)「Go Bold(大胆にやろう)」を掲げて成長してきたスタートアップの雄としてはいささかおとなしい目標設定は、メルカリの苦境を示している。月間アクティブユーザー(MAU)は0.3%増の2304万人。ここ数年は減ったり増えたりはあるもののほぼ横ばいが続いている。右肩上がりの成長を続けてきたが、思うよ ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。