三菱重工の革新型原発は不安だらけ

社長の泉澤は約10年でできると豪語するが、WHもアレバも革新型原発のせいで傾いた。

2025年9月号 BUSINESS

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関西電力が7月22日、美浜発電所(福井県美浜町)の原子炉新設を発表した。東京電力福島第1原発事故から14年。国論が二分する中で関電社長の森望(63)は「原子力は必要で役割を果たす」と大見得を切った。新炉はメルトダウン(炉心溶融)が起きても核燃料を受け止めるコアキャッチャーなどを備える「革新軽水炉」とする考えだが、この手の新型炉は欧米で建設が難航し、コスト膨張で計画が破綻に瀕する事例が続発。熟練労働者不足や技術劣化が取り沙汰される日本のメーカーに果たして造れるのか。

革新型で電気料金が上昇

美浜原発は現状3つの原子炉があり、いずれも米ウェスチングハウス(WH)が開発し、国内では三菱重工業がサプライヤーとなる加圧水型軽水炉(PWR)が設置されている。1号機(出力34万kW)は1970年11月に営業運転を開始した関電最初の原発だ。福井県内で関電は高浜、大飯を加え3カ所の原発で計11基の原子炉 ………

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