EV失速/日産系電池メーカー「AESC」が綱渡りの資金繰り

綱渡りの資金繰りが続くAESC。EV減速と日産危機の二重苦が厳しい経営に追い打ちをかける。

2025年9月号 DEEP

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電気自動車(EV)用電池メーカー、AESCジャパンの経営がいよいよ厳しくなってきた。世界的なEV市場の失速に加え、主要取引先でもある日産自動車の経営危機の二重苦が直撃している。相変わらず、綱渡りの資金繰りが続いており、崖っぷちに立たされている。「市場の成長が止まり、資金がどこまで持つのか注意が必要だ」。金融関係者は警戒を強める。同社を取り巻く事業環境は急速に悪化。米国はトランプ大統領がEVの税制優遇措置の廃止を決定し、販売の急減が見込まれる。欧州も電力価格の高騰で、各国で補助金を廃止・縮小。中国の過剰生産問題もあり、市場では価格競争が激しさを増す。自動車メーカーの生産計画の下方修正も相次ぎ、その影響は電池メーカーにも及ぶ。3月にスウェーデンの新興メーカーのノースボルトが資金繰りに窮し、破産に追い込まれた。いずれのメーカーも収益が悪化し、好調な業績 ………

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