連載/商略「探照灯」/驚異の倍々成長「SCREEN」社

2025年9月号 BUSINESS [商略「探照灯」]

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明治改元直前の慶応4年(1868年)5月、戊辰戦争に巨費を投じた維新政府は「太政官札」を発行し資金を賄った。史上初の全国通用紙幣の印刷に携わった銅版画家の石田才次郎が同年京都で印刷業を起業。自身の雅号に因んだその会社「石田旭山印刷所」が現在半導体洗浄装置で世界シェアトップに立つSCREENホールディングス(東証プライム上場)のルーツである。SCREEN社の主力製品の半導体洗浄装置の需要は数年来急増。2019年に約63億ドル(約9300億円)だった洗浄装置の世界市場規模は24年に約90億ドルと5年間で1.4倍になり、33年には140億ドル(約2兆600億円)に達する見通し。同社の業績も絶好調。21年3月期に3203億円だった売上高は25年3月期に6253億円と倍増し、営業利益は245億円から1357億円へ5.5倍に膨らんだ。営業利益率は実に22%だ。半導体洗浄はウエハー製造工程で生じる「パーティクル」と呼ば ………

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