水面下で進むIR延長戦。フジテレビ社員のオンカジ事件が東京誘致に水を差している。
2025年8月号 DEEP
4月13日、大阪市の人工島、夢洲で大阪・関西万博が開幕した。その11日後、会場のすぐ近くで大阪府知事の吉村洋文や大阪市長横山英幸などが出席し、「大阪IRプロジェクト」の起工式が執り行われた。2030年には約50ヘクタールの広大な敷地に、国際会議場や国際展示場、劇場などをそろえた統合型リゾート(IR)が誕生する計画だ。建設費などの初期投資は1兆2700億円。開業すれば、年間2千万人が訪れるという巨大施設だ。
とはいえ「統合型リゾート」というのはIRの持つ表の顔でしかない。大阪IRは広大な施設を建設するだけでなく、毎年大阪府・市に対して1千億円を超えるカネを納付するとしている。その売り上げの8割以上を稼ぎ出すのは、敷地の中のわずかなエリアで行われるカジノだ。IRは依存症などの問題を抱えながらも、莫大な資金を稼ぎ出す「金のなる木」であるカジノを国内に誘致するための、いわ ………
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