会計法の裏ワザで備蓄米を安く放出。財務省が石破、森山、小野寺らに根回し。消費減税への対抗策狙う。
2025年8月号 BUSINESS
全国で政府備蓄米の販売が始まり、スーパー店頭のコメ5キロ当たりの平均販売価格は値下がりに転じた。小泉進次郎農水相が大量の備蓄米をなるべく早く小売店に届けるように奨励したことが効を奏した格好だ。依然として販売価格は高値水準で推移しているが、一時期のようなパニック的なコメ不足は解消に向かいつつあると言っていいだろう。
今年3月から4月にかけ、江藤拓前農水相が手掛けた備蓄米の放出は、通常の国有財産の売却手順に従い、一般競争入札を採用した。しかし、江藤氏の辞任を受けて後任に就いた小泉氏は、店頭販売の迅速な開始を優先し、安値で早期に販売できる大規模小売店にターゲットを絞り、政府が任意に売却先を決める随意契約という異例な手法で売り出した。実は備蓄米を随意契約で安く放出したのは、国の会計法を所管する財務省の入れ知恵だった。同省は参院選に向け、野党が公約 ………
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