貧すれば情報ダダ洩れ/「危機管理の日産」は死んだ?

生煮え情報が新聞に載り、新社長会見は実質10分。過去最大の危機なのにお粗末な広報。

2025年6月号 BUSINESS

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2月上旬、日産自動車の広報から主要メディアに広報担当者の変更を知らせる連絡が突如寄せられた。企業広報部門を強化するため、昨年4月からメディアごとに担当制を敷いていたが、「広報部員の若返りが進んだものの、経験不足は明らかだった」(同社関係者)。開始から1年も経たず、各社の担当窓口は若手から課長級らに変更された。

赤字見通しはリリースのみ

昨年12月に明らかとなったホンダとの経営統合計画。その行方は今後の日産の命運を決めるといっても過言ではなかったが、事態がなお流動的だったタイミングに日産は広報体制を刷新したわけだ。「企業広報にとって、これほどの修羅場はなかなか経験できない。若手育成が目的ならなおさら経験させるべきなのに体制を代えた。違和感しか残らなかった」とあるメディアの日産担当は言う。広報体制の朝令暮改は昨年末にそのきっかけがあった。同社とホンダは昨年12月23日、株式 ………

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