快進撃続ける「ありあけキャピタル」/「慶応」「GS」「金融庁」のコネパワー

「金融庁の威光を借りて攻め込んでくる」と、ある地銀の首脳は眉をひそめる。

2025年6月号 DEEP

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4月14日夕、金融界に衝撃が走った。投資ファンドのありあけキャピタルが関東財務局に大量保有報告書を提出し、関西の有力地銀である滋賀銀行の発行済み株式数の5.31%を保有していることを明らかにした。ありあけは米ゴールドマン・サックス(GS)証券で銀行アナリストだった田中克典氏が率いることで知られる。注目を集めたのが、「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」とした大量保有報告書の保有目的欄だった。アクティビスト(物言う株主)として株主権を行使する意図を高らかに宣言したと業界内で受け止められた。2020年創業のありあけは、地銀への投資に特化したニッチ戦略で知られる。一躍有名にしたのは第二地銀の千葉興業銀行株売却だ。昨年末に上限の20%まで買い占めた後に入札を実施、保有株を売却した。「ライバルの千葉銀行だけには売らないでほしい」とい ………

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