東和薬品/「在位29年」吉田社長が許す「パワハラ役員」の居座り

内部通報した社員たちは、いつ報復を受けるか、気が気でないだろう。

2025年6月号 BUSINESS

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東証プライム市場に上場する東和薬品のパワハラ役員が物議を醸している。2月に社員向けに「パワーハラスメントにより職場の就業環境を害した」人物に降格処分を行ったことを名前や所属を伏せる形で公表した。本誌が入手した資料によると、昨年から渉外統括部長(当時)の執行役員のパワハラ問題が取り沙汰されていた。東和薬品は、特許の切れた薬となるジェネリック医薬品(後発品)を製造販売する大手製薬会社。1951年に吉田雄市氏(故人)が大阪市で創業し、現在は親族である吉田逸郎氏が二代目社長を務める。96年に社長に就任した逸郎氏は、国が医療費を抑える狙いで導入した後発品使用促進策の波に乗り、売上高2000億円を超える製薬会社に育て上げた。かつて安価な後発品は、新薬の特許切れとともにゴキブリのようにゾロゾロと発売されることから、医療界では「ゾロ」などと揶揄されてきたが、東和 ………

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