東京地裁が「ポイズンピル(毒薬条項)」を容認。買い取った牧野株の価値が下がり、多大な損失が出ると尻込み。
2025年6月号 BUSINESS [「買収巧者」の傲り]
積極的な買収戦略を駆使して急成長してきた小型モーターの世界大手、ニデック(旧日本電産)によるTOB(株式公開買い付け)が法廷闘争に発展した。同社は工作機械大手の牧野フライス製作所に対し、相手の同意を得ないままでTOBを開始。一方の牧野は新株予約権の割り当てを使った買収防衛策の発動を決め、これに反発したニデックは東京地裁に対し、新株予約権の割り当ての差し止めを求める仮処分を申請。だが、同地裁が差し止め申請を却下したことでニデックは結局、TOBを撤回する事態に追い込まれた。この法廷闘争を率いた顔触れも注目を集めた。ニデックがTMI総合法律事務所の岩倉正和弁護士と顧問契約を締結したのに対し、牧野は日本最大の法律事務所、西村あさひの太田洋弁護士を法律アドバイザーに起用。両者ともM&A(企業の合併・買収)で日本を代表する辣腕弁護士だが、実は岩倉氏と太田氏は先輩 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。