連載/「ウクライナ・プラウダ」37歳編集長が語る「3年前の危機の再来」/古川英治(キーウ在住)

2025年4月号 LIFE [ウクライナ・ダイアリー]

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ロシアの侵略から3年となるのを前に、私はウクライナ屈指のメディア「ウクライナ・プラウダ」の編集長セウヒル・ムサイェヴァのオフィスを1月に尋ねた。彼女は犬を抱いて現れた。仕事詰めの毎日で、自宅で過ごす時間はほとんどないので、愛犬ガブリエラをいつもオフィスに同伴しているという。ロシアの侵略と対峙しながら、権力を監視し、不正を追求しようとする戦時下のウクライナメディアの報道の重責は想像を絶する。この3年をムサイェヴァがどう捉え、報道姿勢はどう変わってきたのか私は聞きたかった。ムサイェヴァは、ロシアが2014年から不法占拠するウクライナ南部クリミア半島の先住民クリミアタタール人。ソ連時代に家族が強制移住させられたウズベキスタンで1987年に生まれ、ウクライナ独立後にクリミアに戻った。経済記者などを経て2014年にプラウダ編集長に就任した時は20代の若さだった。 ………

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