アメリカが建前を捨てた世界−−。日本はどうやって生きていったら良いのだろうか。
2025年4月号 BUSINESS
トランプ米大統領の関税政策で大騒ぎになっているが、その背景には、トランプ関税理論の誤りがある。以下、その5つの間違いを説明しよう。
トランプ氏は、関税は輸出国が負担すると考えているようだが、輸入国の消費者が負担する。10%の関税をかければ通常は輸入物価が10%上がる。輸入物価が上昇して、それだけ物価が上がる。消費税を上げれば、その分だけ物価が上がって消費者が負担するのと同じだ。バイデン政権の時はインフレだったとトランプ氏は非難するが、トランプ関税でインフレになることは間違いない。
関税を中間財にかけた時、負担は複雑になる。材料や部品に関税をかければ、その部品を用いている企業の製品価格が上がる。すなわち、最終製品の価格が高くなり、やはり輸入国の消費者が関税を負担する。さらに、最終製品として輸入されてくるものにも、そこに使われている部品に関税 ………
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