下水道管破裂の道路陥没が、全国で年2千件も発生。上水道事故も年2万件以上。
2025年4月号 BUSINESS
埼玉県八潮市で発生した大規模な道路陥没事故は、老朽化した下水道管が腐食で漏水し、周辺の軟弱な地盤を削り取ったことで陥没規模が急速に拡大した。下水道管の破損が原因で発生した道路陥没として過去最大級の大きさだ。トラックの転落で運転手が巻き込まれただけでなく、一時は約120万人に下水道の使用自粛を要請するなど、日常生活や産業に重大な影響を与える結果となった。高度経済成長期に水洗トイレの普及に伴い、本格的な整備が始まった下水道は今、急速な老朽化に直面している。道路や橋梁などの公共インフラの老朽化は社会的な問題となっているが、地下に敷設された下水道管は目に付きにくく、修繕のための予算も確保しにくい。高齢化で点検にあたる自治体の専門職員も不足している。ある日突然、目の前の道路が陥没し、大きく口を開いた暗渠に呑み込まれる――。そんな悪夢が現実となる日が来 ………
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