セブン&アイ/迷走の挙げ句、万策尽きた「井阪隆一」社長

特別委員会のデイカス委員長が新社長に! 「審判」が突如「バッターボックス」に立つ適否が問われる。

2025年4月号 BUSINESS

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<MBO 失敗したら Mはなし><MBO 成功すれど Mはなし>セブン&アイ・ホールディングスの窮状について同社元幹部がこんな川柳を、OBだけが集まった小さな新年会で披露していた。元幹部はコロナ禍前に同社を去ったが企画や総務部門にいたこともあり、荒唐無稽なものではない。今年、同社に起こりうることとして詠んだのだった。

「ヤマタノオロチ」状態

MBOとは経営陣が参加する買収のこと。Mは経営陣を率いる井阪隆一社長を指す。セブン&アイは昨年夏、カナダのアリマンタシオン・クシュタール(ACT社)から買収提案(1株=18.19ドル、約2700円)を受け、対抗策のため井阪氏は、同社の大株主である創業家と連携してMBOによる非公開化を模索。総額8、9兆円規模になる日本最大のM&Aが浮上した。しかし、2月末にMBOに約1兆円の出資を検討していた伊藤忠商事が「株主の理解を得られない」と離脱を表明。創業家は「必要な資 ………

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