日本郵政と泥仕合/小倉昌男が泣く「ヤマト」のモラル

提携解消を日本郵政のせいにするが業績悪化が引き金。この所業を中興の祖はどう思う?

2025年3月号 BUSINESS

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ヤマト運輸と日本郵政の歴史的提携が一転、泥沼化している。あらましはこうだ。

「ヤマトの主張は後付け」

業界首位と3位の両社が物流サービスで本格的に協業すると発表したのは2023年6月のことだった。ヤマトは郵便受けに投函する小型荷物やメール便の配達を日本郵便に移管したが、一転、24年11月に委託を25年からゼロにするよう求めた。そこで日本郵便は24年12月末、ヤマトを相手取って提訴。配達の受託で得るはずだった利益として120億円の賠償を求めた。かねてライバル関係にあった2社の歴史的協業は、わずか1年半で訴訟沙汰にまで発展。日本郵政の増田寛也社長は2月5日の記者会見で「1年ちょっとで先方の意向が変わる。戸惑っている」と語り、ヤマトを批判した。ヤマトは基本合意は暫定的なもので守る義務はないと主張。一方の日本郵便は法的義務があると真っ向から対立している。3月初旬には第1回口頭弁論が東京地裁で開 ………

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