M&Aで頻発するPEファンドとアクティビストのマッチポンプ。科研の次はクラボウか。
2025年3月号 BUSINESS
「Buy Kaken」2025年1月半ば、ロンドンを本拠地とする外資系金融機関Xの日本株担当者から顧客向けにこんなメールが一斉に届いた。「Kaken」は東証プライム市場に上場する科研製薬のことで、理化学研究所をルーツに持つ名門の中堅製薬メーカーだ。関節病や皮膚病の治療薬に強みを持つ。
Xは老舗の証券会社で、アクティビスト(物言う株主)の動向に詳しいと、投資家の評判は高い。そこの日本株担当者はXで科研製薬について「EV(企業価値)は実質ゼロ」と綴った。現金や余剰資産が膨大なため、株価が割安であるとも指摘した。Xは毎年5月、日本株に関するカンファレンスを東京都内で開催する。「ゲストで登壇する日本株投資で著名なアクティビストの発言の注目度がすごく高い。投資のヒントを得ようと、世界中のアクティビストの動向をウオッチしている投資家が集まる」と、過去に参加した投資家は振り ………
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