「レカネマブ」に続き「ドナネマブ」も薬価収載。専門医の約6割が懐疑的な薬剤に、年間2千億円弱が健康保険から出ていく。
2025年2月号 BUSINESS
昨年11月13日、早期アルツハイマー病治療薬として「ドナネマブ(製品名ケサンラ)」が薬価収載された。製造販売元である日本イーライリリー株式会社は、ピーク時の売り上げとして年間800億円弱を予想しているという。先に承認されたレカネマブ(製品名レケンビ)も、製造販売元のエーザイ株式会社は最大年間1000億円弱の売り上げを見込む。患者が負担する額は、高額医療補助制度があるため一定限度で済むが、残りはすべて、我々が納めた保険料と税金から支払われる。保険財政の健全性が揺らぐなか、無関心ではいられない。
2024年度、健康保険組合連合会によれば健保組合全体の赤字は「6578億円」にのぼる見通しだという。前年度比でおよそ1000億円の増加だ。前出の両剤が順調に売り上げを伸ばせば、さらに年間2000億円弱が保険から出ていく。それだけの価値がある薬剤なのか、検証したい。レカネマブ ………
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