集中連載/「トランプ」解剖/「中国による死」を確信/異形の経済ナショナリスト

なぜ、関税引き上げという古典的な保護主義的手法にこだわり、中国との貿易摩擦を激化させようとするのか。

2025年2月号 POLITICS [「トランプ」解剖]

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トランプ米大統領の中国製品に対するさらなる関税強化への執念は、並々ならぬものがある。昨年11月の米大統領選直前、米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の論説委員らと懇談し、中国による台湾侵攻に関して問われると「私なら(中国の習近平国家主席に)こう言うだろう。『もし台湾を侵攻しようというなら、申し訳ないけど、(中国からの輸入品に)150%から200%の関税をかけるよ』と」。さらに当選後には、自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に投稿し、米国で社会問題となっている合成麻薬「フェンタニル」の流入について「中国とは何度も話し合ってきた」が、「無駄に終わっている」として、中国からの全輸入品に、10%の関税を上乗せする考えを示した。トランプ氏は選挙期間中、他国からの輸入品に10~20%の関税をかけ、さらに中国からの輸入品には60%の関税をかけること ………

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