三菱UFJ貸金庫に隠匿/巨億の「ダークマネー」にフタする金融庁上層部

兆円単位の金品が隠匿されている疑いが露わになった貸金庫の実態調査を、金融庁はなぜ進めないのか。

2025年2月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

三菱UFJ銀行の元行員が顧客の貸金庫から十数億円の現金などを盗み取った前代未聞の事件をめぐり、批判の矛先が金融庁に向かい始めている。金融庁は12月16日に同行に対して報告徴求命令を発しており、厳しい態度を取っているように見える。ところが実態は真逆。「検証するべき問題をうやむやにしようとしている」(当局筋)というのだ。今回の事件では、元行員が無断で開錠した2カ店・60人足らずの顧客の貸金庫に十数億円もの現金が入っていたことも焦点になっている。そもそも貸金庫に現金を格納することは規約で認められておらず、相続税逃れや犯罪収益の性質を帯びている恐れがある。十数億円はまさに氷山の一角。兆円単位のダークマネーが金融機関の貸金庫に隠匿されている疑いが露わになったのだ。本来ならば今回の事件を奇貨として、金融庁が金融機関の貸金庫の実態調査を行うべきだろう。しかし金 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。