ウルフパック?/暗号資産取引所を運営する上場会社「クシム」が危ない

投資家が共謀して1社の株を買い進む「ウルフパック」と呼ばれる「乗っ取り」か。食い違う言い分。

2025年1月号 DEEP

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国内屈指の暗号資産(仮想通貨)取引所「Zaif(ザイフ)」を運営するブロックチェーン・ベンチャー、クシムが揺れている。7人の取締役(3人は社外)の中の一人、田原弘貴氏が2024年11月21日にSNS上で、25年1月の株主総会で自身を含む4人の取締役を選任する株主提案を提出すると明らかにし、同月25日には会社が、田原取締役に辞任勧告を出した。一見つながりのない投資家が共謀して1社の株を買い進む「ウルフパック」と呼ばれる「乗っ取り」の可能性も指摘されるが、真相はまだ見えていない。

インサイダー取引の疑い?

クシムは1997年創業のITベンチャーで、当初は学習支援ソフトなどを手掛け2002年に東証マザーズ(現東証スタンダード)に上場、17年に金融情報配信のフィスコグループと業務提携、さらに暗号資産関連の投資運用、金融商品開発・販売を手掛けるCAICA DIGITAL(カイカ)と業務・資本提携を結んだ。2020年に現在の ………

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