1台売るごとに200万円の損失。車載電池のコスト削減を怠り価格競争で完敗。
2025年1月号 BUSINESS
中国の新興電気自動車(EV)メーカー上海蔚来汽車(NIO)が「経営危機説の火の粉」を振り払うのに躍起になっている。インターネットではたびたび経営問題を話題にされていたが最高経営責任者(CEO)の李斌(ウィリアム・リー)はこれまでは受け流してきた。ところが2024年8月、インターネットで「破産宣告をした」と偽情報を流されると、すかさず警察に通報。この「本気の対応」が、経営破綻時期の予想合戦が始まるなど、新たな風説を呼び込んでいる。過去8年間で860億元(1兆8千億円)の損失を生み出す、すなわち車を1台売るごとに8・8万~11万元(190万~238万円)もの損失を出していることが悪い噂を招く下地になっている。中国のEV市場ウオッチャーらは、11月20日に発表した24年の第3四半期決算も、値引きレベルを知ることができる販売単価が市場予測および今季の収益ガイダンス想定を下回るなど芳 ………
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