2025年は巳年――。英語で「SNAKE」だが、SのSNS政治が、Nのニュー・パラダイム到来を告げる。Aはトランプ次期政権のアメリカ・ファースト、Kはキングメーカー不在に政局が振り回され、Eのエレクション（参院選）が石破茂政権の正念場となる。単なる語呂合わせではない。24年7月の東京都知事選の石丸現象に始まり、10月の衆院選で「手取りを増やす」を掲げた国民民主党の大躍進、11月の兵庫県知事選でのまさかの斎藤前知事の復活再選――。いずれもSNS（交流サイト）を制した者が選挙戦を制した。とりわけ11月の兵庫県知事選は、トリックスターというべきNHK党の立花孝志氏の参入で選挙戦の様相が一変した。「知事のパワハラ」を批判の的にしていたテレビや新聞など既存メディアは、SNSを舞台とした立花氏の情報発信の前に一敗地にまみれた。