創業家2代目社長の「復帰説」は望み薄。世襲できなければ事業売却も。
2025年1月号 BUSINESS
調剤薬局大手「日本調剤」で跡継ぎとされてきた三津原庸介前社長(48)の消息が途絶えている。創業者である三津原博氏(76)の息子、庸介氏は今年4月に突然、「健康上の理由」で社長退任を発表。退任発表から半年が経ち、本当に健康が理由ならば体調の具合ぐらい伝わってきそうだが、関係者の口は重い。後継者不在のまま、経営は元銀行マンたちが取り仕切るようになり、事業売却の噂まで浮上している。
日本調剤は薬剤師で武田薬品の元社員だった博氏が80年に札幌市に薬局を開いたのが始まり。国の医薬分業政策によって起きた「調剤バブル」の波に乗り、次々と医療機関の近隣に門前薬局を開設。全国743店舗(9月末時点)の薬局のほか、後発医薬品の製造販売事業や薬剤師の紹介・派遣事業にも進出し、売上高3千億円を超える会社を一代で築いた。博氏は大柄な体格に豪胆さを兼ね備えたカリスマ性を持ち ………
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