資生堂の藤原社長/背に腹は代えられない「正念場の2年」

次の一手は、東京・汐留の本社機能のある汐留オフィスビルの売却と移転が焦点になる。

2025年1月号 BUSINESS

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「危機的状況からの脱却を図る。正念場となる2年間だ」。11月29日、資生堂銀座ビルで開かれた資生堂の記者会見。壇上の藤原憲太郎社長・最高執行責任者(COO)は厳しい表情で語った。化粧品メーカーの記者会見と言えば華やかな舞台が一般的だが、藤原氏に笑顔は全くなく、唯一、「らしさ」が垣間見えたのは藤原氏のネクタイとポケットチーフ。コーポレートカラーは椿を表現する赤だった。この日「SHIFT 2025 and Beyond アクションプラン2025-2026」と題する2年間の経営目標の発表の場が設けられたのには理由がある。同社はコロナ禍によりインバウンド客が“蒸発”した2020年から業績が急速に悪化。コロナ禍を乗り越えても中国事業やアジアを中心とした免税販売部門のトラベルリテール事業で回復せずに苦戦。24年度の純利益は前年度比72%減の60億円の見通しで立て直しが急務だからだ。19年度のコロナ ………

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