セブン&アイの土俵際/米コンビニ事業売却で「非公開化」も

創業家と伊藤忠などが3兆円を出資し、銀行融資と合わせて9兆円規模のMBO構想が浮上したが……。

2024年12月号 BUSINESS

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「できもしないことを企てること」本誌は前月号でカナダのコンビニ、アリマンタシォン・クシュタール(ACT)社から買収提案を受けたセブン&アイ・ホールディングス社内の動揺、混乱について詳述し、その締めとして、冒頭の文を記した。まさか1カ月も経たないうちに新たな「できもしないこと」を井阪隆一セブン&アイ社長が大々的にぶち上げるとは想定外だった。「2030年には売上高30兆円を目指します」。10月24日午前、リモートで開かれたセブン&アイのアナリスト、機関投資家向けの「IRデー」で井阪社長は熱弁を振るった。メディアも視聴できたので昼ごろには「30兆円」が拡散。同社の株価は出来高を伴い、前日比64.55円高の2266円(ドル換算で14.9ドル)で取引を終えた。しかし、IRデーの資料を見ればすぐ疑問符が付くのは明白だった。2030年までに店舗数は18%増(24年2月比)を想定。売上高はなん ………

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