「フクロウ」の餌食/セブン&アイは混乱の極み

構造改革の加速とコンビニ事業への集中によってACT社が提案したとされる株価(約2700円)を上回ることができるのか。

2024年11月号 BUSINESS

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フクロウ(梟)は真夜中でも優れた視力と聴力で獲物を仕留める。古代ギリシャでは知恵と戦略のシンボルとして崇められる。今、そんなフクロウをトレードマークとする海外企業が日本の有力企業の買収に動き出している。カナダに本社を構え北米と北欧などでコンビニエンスストアを展開する業界2位のアリマンタシォン・クシュタール(ACT社)だ。セブン&アイ・ホールディングスに買収を提案し、完全子会社化を目論んでいる。セブン&アイの源流、イトーヨーカ堂のマークはハト(鳩)。肉食のフクロウはハトが好物だ。「こうやって組織は崩れていくのですね」。10月上旬、セブン&アイグループの中で、祖業のイトーヨーカ堂の早期売却を柱とする構造改革案が伝わると、厭戦気分が広がる反面、「すっきりする。もうホールディングスの顔色を伺う必要もなくなる」と語るグループ企業幹部もいた。10月10日に開 ………

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